労務コンサルティング(従業員の労働時間管理)
労働時間の管理を徹底し、未払い残業代の請求を防ぐ。
シフト制勤務や夜勤など労働時間が不規則な医療機関にとって、残業代の計算は極めて難しいものです。それだけに、元従業員による未払い残業代の請求といった労務トラブルが後を立ちません。
例えば休憩時間でも、受付の電話が鳴った場合は出なくてはならないとすると、勤務時間に含めて考えなくてはなりません。また、タイムカードを押した後の急患対応やちょっとした申し送りなどの時間の積み重ねなど、未払い残業代に関しては、事実として「支払っていなかった」ケース以外に、「払っているつもりだったのに払えていなかった」というケースが多々あります。
どちらのケースも、所定労働時間や賃金規程を明確化し、正確な労働時間管理を行なうことでトラブルを未然に防ぐことができます。仮にある日、退職した従業員から「未払い残業代請求」の内容証明が送られてきたとしても、タイムカードなど労働時間を把握した記録が残っていれば、事実にもとづく対応が可能です。逆に従業員の労働時間を証明するものがなければ、裁判になった場合も従業員の実際の労働時間を証明できず、請求した従業員の証言が優先されてしまう可能性が高くなります。
未払い残業代請求を防ぐためには、まず、どのような勤務状況となっているかの現状を把握し、第三者が経営側に直接言えない従業員の不満等を丁寧にヒアリングする必要があります。もしあれば、現在の就業規則や雇用契約書を弁護士がチェックしたうえで、病院の営業形態に合わせた対策を講じることが必要不可欠です。
例えば、多忙な時間帯に多くの従業員を配置するシフト制や、変形労働時間制を導入することで残業時間を減らせる場合があることは意外と知られていません。また逆に、立場的には管理職(労働基準法上は「管理監督者」といいます)にあたり本来は残業代が発生しない人たちに対して残業代を支払っているケースもあります。労務に関する知識がないことにより、損失を生み出していることが多いのです。
当事務所代表は社会保険労務士の資格を持ち、労務トラブル回避や知識不足による無駄なコストカットを実現する心強いパートナーとなります。請求されてから訴訟を戦うのではなく、それよりもまずは請求されない仕組みづくりを一緒に構築できる弁護士でありたいと考えています。